始めに
カーペットは、その暖かな風合いから古くからヨーロッパを中心に使われてきました。その起源はシルクロードに由来するのでしょうか。
現在確認できるペルシア絨緞では約2600年まえのものがもっとも古いとされています。私の知る限り日本に現存する絨緞のなかでもっとも古いとおもわれるのが、京都の祇園祭りの鉾の前飾りとして使われております。
さてこのカーペットなんですが非常にすぐれた保温性があり、よいものを手にいれれば100年もつほど丈夫なものなのですが、扱いようによってはカビがはえる・ダニの温床になる等衛生的ではなくなってしまいます。そこで普段のケアを見直してみましょう。
カーペットの特性
- 湿気に注意
- 純毛と混紡によってケア方法が異なる。
- ダニ、ホコリがはいりこみやすい
カーペットの掃除 普段
プロのカーペットクリーニングでは専用の洗浄機などを使用しますがご家庭では行なう普段のお掃除には電気掃除機で、毛並みに沿ってかけてあげるだけでOKです。(毛足が痛みにくい。汚れが取れやすい)
掃除機で取れなかった毛髪や綿ボコリはコロコロローラー(粘着テープ)か柔らかなブラシを毛並みにそってかけとる。またカーペットは湿気を苦手とする為、天気のよい日は、窓を開けて風を通すといいでしょう。
カーペットの掃除(すこし汚れた時)
掃除機を毛並みの目にそってかける。固く絞った雑巾に簡単マイペット(弱アルカリ洗剤)をふきつけ毛のながれにそって拭く。その後、10倍程度にうすめたお酢の中に雑巾いれ固く絞り毛のながれにそって拭く。
拭き取ったあとは、扇風機などで乾燥させることが大切です。※色変わりの恐れがありますので目立たない所でお試しください
カーペットの掃除(日光で殺菌)
年に1回程度乾燥した日を見計らって3時間程度干します。軽く裏側から叩き、浮き上がったホコリを掃除機で吸い取ります。【殺ダニ効果・アレルゲンの除去・カビの発生の抑止効果】
カーペットにシミがついた場合
早めに落とすのがポイント。時間がたつにつれ別の物質になってしまう。自分の手で落とすことの出来るのは最初うちだけだと思いましょう。
また専門店に持ち込んだ際「いつごろ何をしていて付いたシミなのか」と聞かれることもあるのでわかるうちにメモしておくとべんりです。自分で落とす場合はまずシミの種類を調べ対処をとりましょう。
■■■シミの種類(シミ判断表)■■■
油溶性 不溶性 ペンキ 墨汁 ガム
★★対処方法★★
■水溶性 醤油 酒 お茶 コーヒー 血液 果汁
- すぐに水気をテッシュなどで吸い取ります。
- 中性洗剤を溶かしたぬるま湯で絞った布で拭きます。または酢水をタオルにつけ、トントンとたたくようにして取ります。
- 最後に扇風機などで乾かします。
■油溶性 バター チョコレート 機械油 ボールペンのインク 口紅 ファンデーション
- ベンジンを浸した布で油分を拭き取ります。
- 中性洗剤をつけた歯ブラシなどで軽くこすり ぬるま湯で洗剤分をしっかり取り除きます。
- 最後に扇風機などで乾かします。※ベンジンは引火性ですので使用するたびにフタをきっちりしめてください。また、換気も充分に行いましょう。
カーペットについた家具の跡
純毛の場合は、跡の残ってしまった場所に熱いお湯で固くしぼったタオルをあてて、上からアイロンをかけます。
その後扇風機やドライヤー(冷風)などで乾かします。混紡の場合は、跡の残ってしまった場所に洗濯用の柔軟仕上げ剤を水で薄めたものをタオルにつけて上からアイロンをかけます。その後扇風機やドライヤー(冷風)などで乾かします。
カーペットについたタバコの焼け跡
- 使用しているカーペットの切れ端か、そのカーペットの毛玉を用意します。
- 焼け焦げ部分を軽く取り除いたあとゴム系の接着剤で、切れ端や毛玉を貼りつけます。
- 接着剤が乾いたら、毛先をハサミで切りそろえます。
- ブラシを毛の流れに沿ってかけ完成。かなりひどいもの又は高価な物はハウスクリーニングの業者に相談してください。ハウスダストが気になるならフローリングに変えるという方法も、フローリングカーペットだったらお値段もお手ごろです